子供がはじめて「勉強」に触れるのは、小学校に入学して真新しい教科書やノートを手にした時ですが、「勉強」がいよいよ本格化してくるのは、多くの子供にとっては中学校からなのではないかと思います。
最近では小学校のときから学習塾に通ったり、中学受験をする子も増えていて、早いうちから熱心に勉強に取り組んでいる子もたくさんいるのですが、小学校から中学校にあがると、学習内容も奥が深くなってきますよね。
英語や古典の勉強が本格的になり、「算数」は「数学」になって、ワンランク上の学習がいよいよ始まるといった印象を受けます。
また中学生になると、学習内容のレベルアップはもとより、一部の中高一貫校などを除いては、テストで順位が付いたり、「偏差値」というものを意識せざるを得なくなったりしますし、多くの中学生たちは中学校卒業前に「高校受験」に臨むことになります。
勉強は日々の授業や宿題、単科ごとのテストをこなすだけではなく、進学、ひいては将来にまで影響してくる重要な存在として、大きな意味を持ってくるのです。
「脱学歴社会」「ゆとり教育」は本当なのか?
「脱学歴社会」「ゆとり教育」などといった言葉が巷に出回り、そして推奨されるようになってから、しばらくの時がたちました。
しかしその実態がどうなっているかというと、学歴社会はいまだ続いていて、学校の名前が就職に有利にはたらくことだってあるし、一定以上の学歴(4年制大学卒など)でなければ採用試験に臨めない企業や、挑戦することができない資格もありますよね。
表向きは「脱学歴」、しかし実態は・・・といった社会において、「ゆとり教育」は結局行き詰まり、すでに見直しが始まっています。
そんな不安定な世の中で、焦りを募らせた子供たちや親たちがどういう行動に走ったかというと、みなさんよくご存知のとおり、「学校や教育制度はあてにならない、独自にしっかりとやらなければ!」という発想のもと、学習塾に通ったり家庭教師を付けたりして、学校以外に学習の場を求めるようになりました。
そして、実に過半数の子供たちがこれを実践し始めるのが、「中学生」という時期なのです。
中学生にはさまざまな誘惑がたくさん!
さて、このようにシビアな勉強生活をスタートさせる中学生ではありますが、悲しいかなこの時期は楽しいことがグンと増える時期でもあります。
その主たるものといえば「部活動」。
たくさんの仲間と一緒に好きなことに取り組む時間は、子供たちにとってまさに「一生モノ」の極上の時間です。
さらに、男の子も女の子も「思春期」を迎えるこの年頃は、ちょっとしたことにも心が震える、繊細かつ微妙、そして輝かしい時期です。
中学生という敏感な年頃の過ごし方は、その後の人間形成においても大変重要です。
それこそ何年何十年たっても、「中学生の頃の思い出」というのは色あせることなく心に残るもので、みなさんの中にも「あの頃の自分があったから今がある」と感じている方は多いことでしょう。
「学生」である以上、中学生の本分が「勉強」であることは否定できるものではないのですが、何を差し置いても勉強勉強、全ての楽しみを封印してとにかく勉強!というのは、少し違うような気がします。
むしろ、部活動などに打ち込む時間を持つことが、勉強へのモチベーションを一層高めてくれることにもなるでしょう。
子供にとっても親にとっても、部活動や二度とない中学校生活を楽しみながら、勉強にも熱心に取り組む、そんなメリハリのある毎日を送ることができれば、これほど幸せなことはないと思います。
そのためには、日頃から少しずつでもコツコツと勉強する習慣を付けておくことが大切です。日々の小さな積み重ねが、受験に向けたラストスパートの際にも大きな力になってくれます。そんな理想的な中学校生活を送れるように、できる限りのことをしていきたいですね。
中学生に最適な勉強時間はどれくらい?
中学生になると、「勉強」というものがいよいよ本格的になってきますよね。
私自身も遠い記憶を辿っていくと、中学生になった当初は、「授業を受けて宿題をこなしてるだけじゃ間に合わないかも?」とか、「テスト勉強ってどうやればいいんだろう?」とか、しばらく戸惑っていたことを思い出します。
今の日本の子供たちは、小学生のうちから学習塾に通ったり、家庭教師を付けたりして、早い段階から「学校以外の学習の場」を持っている子が多いですし、中学受験を経験している子も珍しくないので、極端な戸惑いを感じることは少ないかもしれません。
しかし、やはり中学生になると勉強はどんどん難しくなってきますし、「算数」は「数学」になり、英語や古典などの勉強も本格化しますので、気持ちが引き締まることと思います。
一方、中学生という時期は、楽しいことも辛いことも何もかもが鮮烈で、大人になって思い返してみても心に深く残っている思い出が多いですよね。男の子も女の子も、中学生は「思春期」真っ只中。
心身ともに著しく成長する時期であり、二度とない輝かしい時期でもありますので、この期間の過ごし方というのは人間形成の上でも大変重要になってきます。
本格化してどんどん難しくなっていく勉強、テストで順位が付くこと、高校受験という大きな山が目の前にあること。
中学校での3年間は、そんな数々の緊張感と隣り合わせで過ごすことになるのですが、部活動や遊びにもめいっぱい打ち込みながら勉強をこなしていくことができれば、子供にとっても親にとってもこの上ない幸せなのではないでしょうか。
中学生の平均的な勉強時間は?
中学生になると、学習する内容も小学校の頃に比べて難しくなってきますし、高校受験を控えているお子さんも多いですから、学校の授業や宿題をこなす以外にも、自主的に勉強に取り組む時間が必要になってきますね。
では、中学生の勉強時間とは、平均的に何時間くらいなのでしょうか?
各所で行われている中学生の勉強時間に関するアンケートの結果を見ると、最も多いのは1~2時間、次に多いのは30分~1時間というのが多いようです。
テスト前や受験の年になると、もちろんさらに増えていくと思われます。
では、中学生に必要な勉強時間というのは、一体どれくらいなのでしょうか?
これに関しては、正解はひとつではありませんね。
お子さん一人一人によって集中力の持続時間も違いますし、勉強をする要領も異なっています。
勉強時間は単純に長ければ成果が出るというものではなく、集中の仕方や勉強のやり方、つまり勉強の「質」というのが大きく影響してくるものだからです。
自主的に机に向かって勉強するという習慣は大切なものですが、学習塾に通ったり、家庭教師に教わったり、またそれらの課題をこなしたりすることが、結果的に自宅学習と同じかそれ以上の意義を持つこともあります。
「何時間勉強しなきゃ!」と凝り固まるよりも、塾通いなども含めて自分に合ったやり方で、できる限りの努力をしているならば、それが最善の勉強法でしょう。
ただ、自宅で勉強する習慣がほとんどないとか、テスト勉強もままならないとか、集中力がほとんど続かないなどの場合は、改善しなければなりませんので、普段お子さんがどれくらい勉強時間を確保しているか、ある程度は把握しておくのが良いでしょう。
中学生の勉強と部活動の関係はどうすればいい?
中学生になってからできる大きな楽しみの一つといえば「部活動」です。
スポーツにしても文化系の部活にしても、放課後仲間と一緒に好きなことに取り組むのは、単に楽しみであるだけでなく、大きな成長をもたらしてくれる貴重な経験です。
しかし、「勉強が心配である」という理由で、お子さんが部活動に熱中することを懸念する親御さんや、お子さん自身が部活動に入るのをためらうというケースもあると聞きます。
もし、お子さんがそれで心から納得していて、「今は勉強を一生懸命やるんだ!」と決めているのであれば、もちろん問題はないのですが、勉強のために好きなことを我慢しているような状況であれば、少し考えてみる必要があると思います。
部活動に打ち込んでいると、確かに帰宅時間は遅くなりますし、帰宅したら疲れて勉強どころではないというような日もたびたび出てくるでしょう。
しかし、部活動と学業を見事両立して、志望校に合格するお子さんも数え切れないほどいるわけです。
そういう子は、とにかく「部活」と「勉強」のメリハリの付け方が上手で、一方をやるから一方が疎かになるというのではなく、むしろ「部活があるからこそ勉強も頑張る、頑張れる!」という子が多いんですよね。
勉強に限ったことではありませんが、「モチベーション」というのは非常に大切なもので、持続力はもちろん、結果にも直接的に影響してきます。
私たち大人でも、毎日黙々と遅くまで仕事をしているよりも、週に1度ノー残業DAYがあるとか、同僚と飲みに行ったりした方が、「ようし、明日も仕事がんばるぞ!」と思えますよね。
中学生にとってはまさに部活動こそが、こうした役割を果たす場合があるということは見逃せません。
中学生は学習塾に通うべきなのか
今の日本は塾社会。学校の勉強だけでは心もとないと感じ、学習塾に通う子供たちがたくさんいます。
中学生では、過半数が学習塾に通っているという調査結果も出ており、「中学生になったら塾に通うもの」と、何の不思議もなく思っている方も少なくないのではないでしょうか?
では、中学生には本当に塾通いが必要なのでしょうか?
これは、人よって大きく見解が分かれるところです。
塾通いをしなくても自分でしっかりと勉強をして難関校に合格したという子や、塾に通っても一向に成績に変化がないという子がいる一方で、塾に通い始めたことで成績が上がり、当初の目標よりもランクが上の高校に合格することができたという子もいます。
私の個人的な意見を言いますと、学習塾は「絶対に」通わなければならないものではありません。
ただ、学習塾に通うことによって、成績が上がるとか、自分で勉強するコツが掴めるといった成果が得られることもあるのは事実です。
私は、中学生の3年間塾通いをしていました。
中学1年~2年のときは週に2回、高校受験を控えた3年生のときには週3回通っていました。
正直、中学に入学したときには、学校の授業と宿題以外にどうやって勉強したらよいかわからず戸惑っていたのが、塾で授業を受けたり課題をこなすことで、自然と予習復習の構図が出来上がり、自分で勉強するコツを掴むことができたように思います。
そして高校生になったら塾へは行かず、自宅学習のみで大学受験に臨み、進学しました。
勉強のやり方がわからない、自宅学習のコツが掴めない、一人では集中力が続かないといった場合には、学習塾は有効と言えます。
塾というとストイックなイメージがありますが、これが案外楽しいもので、学校以外の場所で校外の友人がたくさんできることも魅力的ですね。
中学生の勉強に、家庭教師という選択肢はあり?
お子さんが中学生になると、「もっと勉強に積極的になってほしいのに、なかなか本人がやる気を出してくれない」とか、「もしかして、学校の授業についていけてないんじゃないかしら?」とか、親御さんは色々と心配になってくると思います。
でも、学習塾に通わせるのは早いような気がするし、暗い道を通わせるのも心配だし、子供も塾はイヤみたい・・・そんな場合は、ご自宅に「家庭教師」を呼ぶという手段があります。
家庭教師は、まず「通う」という手間がないので時間を有効に使えますし、親御さんとしても安心ですよね。
また、時間の融通がききやすいので、お子さんの部活動や趣味との両立もしやすいのが魅力です。週に1度でも家庭教師に来てもらって自宅で勉強をすれば、「自宅で机に向かう」という習慣が付くというメリットもあります。
また、家庭教師に来てもらっている時間にどのような勉強をするかは基本的に自由なので、学校の勉強でわからないところを重点的に復習したり、宿題をしたりしても良いわけです。
1対1でじっくりと教えてもらうことができるので、苦手な科目を克服したいとか、一人では集中力が続かないとか、勉強が苦手なお子さんには特にオススメです。
受験を控えているお子さんですと、学習塾と家庭教師の両方を利用しているという子もたくさんいます。塾の課題や塾でわからなかった問題も、家庭教師とじっくり勉強していくことで、理解度を深めることができますね。
中学生最大の試練は高校受験
3年間の中学校生活において、最後に控える大きな試練といえば、「高校受験」ですね。
最近、とくに関東近辺では、中学校入学時に中高一貫の学校を受験をして、中学から高校に進学するときには受験がないという子も増えているのですが、やはり高校入試をする子の方がまだまだ多いと思います。
小学校、中学校と公立の学校で過ごしてきた子にとっては、高校受験こそが人生初の「受験」です。本格的に受験色になるのは3年次からだとしても、中学校に入学して間もない頃から折にふれ学校で進路指導を受けますし、子供たちも少なからず「高校受験」を意識しながら中学校生活を送ることになります。
多くの中学生が本格的に受験勉強を開始するのは、3年生からだと思います。たいていは、3年生の夏で部活動も引退して、受験勉強に励むというパターンでしょう。しかし、受験勉強とは3年の夏から頑張れば良いというものではなく、1~2年の間にできるだけ「勉強する」習慣を付け、たくさんのことを積み重ねておくことで、ラストスパートの意義も大きく変わってくることは言うまでもありません。
また、中高一貫校に通っていて高校受験がないという子でも、進学にあたって試験が行われる場合もありますし、大学進学を目指すなら3年後に「大学入試」が待っているわけなので、日頃からコツコツと勉強しておくこと、わからないことをその都度解決しておくことは、非常に重要なことと言えます。
受験は、ラストスパートに全てをかけるよりも、長期計画で臨んだ方が楽ですし、その分上を目指せます。
1~2年のうちから部活動などを犠牲にすることはありませんが、少しずつでも毎日勉強する習慣を付けておくのが良いでしょう。
中高一貫教育の学校の中学生はどういう勉強をすべき?
最近、「中高一貫教育」という言葉をよく見かけるようになりました。
中高一貫教育とは、中学校と高校の教育課程を調整して一貫性を持たせ、この時期の学習内容を無駄なく効率的に行おうというものです。
中高一貫教育を実践する学校は、俗に「中高一貫校」と呼ばれ、私立校のみならず、公立の中高一貫校も増えてきています。
中高一貫校では、中学入学の際に入試を行うので、高校受験はありません。
私は田舎の出で、小学校と中学校は町立の学校に通い、高校受験をして高校に進学するというオーソドックスな歩みをしてきました。
そして大学受験を経て、都内の大学に進学することになり、上京しました。大学に入学してから、周囲に「中高一貫校」出身であったり、大学の付属高校出身の同級生が非常に多いことに驚いたのを、昨日のことのように覚えています。
当時の私が最初に持った印象は、正直に言いますと「高校受験(大学受験)がなかったなんで、羨ましいなあ」というものでした。
しかしよくよく彼らの話を聞いてみると、受験がないからといって勉強が楽だった、勉強をしなかったということはなく、真摯に勉強に取り組んでいたということがわかりました。
そもそも彼は「中学入試」を経験しているので、中学校入学時には既に自ら「勉強する」というのがどういうことなのかを知っており、勉強することへの戸惑いがなかったといいます。
受験から遠ざかっている間も学習塾に通ったり家庭教師を付けていたという子も多くいました。
勉強は「積み重ね」です。たとえ受験という試練が目前になくとも日々の勉強は大切であり、
勉強を習慣付けておくことが、その後の大学進学や就職の際にも大いに役立つのですね。